スポンサーリンク

合理的という判断

発酵の記録

あれは無駄だ、いやそうではない。合理的か、いやそうではない。もったいない、もったいなくないという価値観は本当に人によって様々だと思います。その人の生活や立場でも違うし、シチュエーションによっても変わってきます。

よく、政治家、首相の食事、特に接待などの外食に対して高すぎる!庶民感覚がない!などと批判されることがありますが、よく考えてみてください。外国の要人を接待するのにそんな適当なお店に行きますか?いやそりゃもてなすと思うんですよ。(これは首相及び現政権を手放しで擁護するものではないということを断っておきます、その時の政策を判断すればいいことで好きも嫌いもありません)

また、自分のご褒美にとたまに少しの贅沢をすることはそんなに悪いことなのでしょうか?仮にその贅沢は一般的でないとしてもその人にとってそれはとても大切な時間かもしれないしその為に他のものを我慢してきたのかもしれません、とにかくそんなことは他人がとやかく言うべきことではないと思うのです。

そもそも一般的て何なのでしょうか?そのように考えている人が多いと思われている、それだけです。10人の人がいて9人が間違っていてもその9人は多数派として正当だとされる、これが私たちの社会の多数決というルールです。

メディアアーティストの落合陽一さんはタクシー代を月に20万円ほど使うといいます。さて皆さんはこの金額は高いと思われますか?一般的な感覚で言うと高いとなるでしょう。金額の部分だけを切り取ってみるとそう見えますが、果たして全体の文脈を読んでみるとどう見えてくるでしょうか?

下記に落合さんのその話を一部抜粋しております。これは自動運転技術の未来についての対談での一コマです。いかがでしょうか?

佐々木 自動運転が普及することによって社会の仕組みはどう変わると思いますか?
落合 移動コストが下がりますよね。僕、都内はタクシーでしか移動しないんですが、それだとだいたいタクシー代が月に20万円くらいかかるんですね。タクシーを使うことで時間を捻出していて、車中ではずっと仕事するか寝てます。
そう考えると、1日2時間半くらいは人より長いし、単純計算で月に3日分くらい人より長い。労働時間に換算すると5日くらい人より長いことになる。それで1日4万円くらいの仕事ができるならペイするじゃないですか。自動運転が普及して移動コストが下がると、全員がこういう暮らしをするんじゃないかなと思いますね。
その金額が合理的かそうでないかは、その人の生活によって大きく変わります。労働とそれによって生み出される価値というものが複雑になってきた今の世の中では単純にコストを考えることが出来なくなっています。一人の人が数分間で生み出す経済的価値というものが昔とは比べ物にならない時代になった今、人は2時間という間にどれくらいの仕事をすることが出来るのか?時間に対する価値、移動というもの対するコストという考え方。このコロナでより明確になってきたように思います。
通勤に往復何時間もかけていた私たち、それは果たして意味があったのか?合理的だったのか?
落合さんの場合は分刻みでのスケジュールの中で生活をされているので、このタクシーの間の時間というのは本当に貴重な時間です。当然のことながら運転している間は他のことが全く出来ないので移動中はそのことにしか時間を使うことが出来ないのです。
最近では打合せや会議がリモートで行うことが出来るので移動に時間を割くことが極端に減りかなり助かっています。
何が合理的かそうでないか 私たちは今一度新しく常識という付箋を貼りなおす時期にきています。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました