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クラウドファンディングの分析とその後 攻略法とCFがもたらすメリット

発酵の記録

①クラウドファンディングを分析してみる

達成可能ラインと実際の支援率

こちらをご覧ください。達成可能ラインと実際の支援率をグラフに表したものです。見ていただくとわかりますが、実は達成に至るラインはものすごくハードルが高いというものではありません。

大切なのは最初の一週間(※特にスタートダッシュの三日間)とラストの二週間です。ここだけ傾きが急になっています。意外なのはそれ以外はほとんど横ばいということです。サポーターの方は長年の経験でこのところをよくわかっておられるのでアドバイスに忠実に従うのが得策だといえます。

このことからわかるように募集期間をいたずらに長くするのはあまり意味がありません。の支援者も飽きてしまうし何より自分の体力がもちません。

スタートダッシュはなぜ大切か?

スタートダッシュの三日間の達成率をサポーターの方はとくに仰られます。でも途中の横ばいの期間が長いのだから別に問題ないのでは?と疑問に思われるでしょう。

この三日間は今後の支援を左右する期間です。いわば存在と信頼をつくる期間です。

存在をつくるとはどういうことか?かなりの数のプロジェクトが同日にスタートします。その中でコンテンツによって興味をひくものかどうか別れますが、それ以外にそのプロジェクトが動いているものかどうかを確認しています。その時に動いているプロジェクトは皆が関心があるプロジェクトという風に考えることが出来ます。特にALL or NOTHINGだと せっかく支援しても達成できないのなら意味がありません。皆さん、自分の支援が活きるほうが良いと思うのは当然のことです。

信頼とは そのプロジェクトは確実に動いているという安心感です。これがあるとすぐにその場で支援いただけなくても後から支援をいただくことが出来ます。

ラスト二週間はなぜ大切か

次にラスト二週間についてです。なかなか思い立ってすぐに行動に移せる人はなかなかいません。クラウドファンディングは期間が設けられていますのでその間に支援すればいいと思うものです。

ラスト二週間はこの部分を回収する期間です。二か月の期間、満遍なく均等に支援がはいるわけではありません。この二週間でリマインドをし再び気づいてもらい支援につなげていかなければなりません。

ラスト二週間の為の準備

ただラスト二週間を実りのあるものにするためにはそれまでの期間の活動が大切です。これがあって初めてラスト二週間が活きてきます。

それは 地道は 新着情報の発信です。

新着情報は支援者に対して送られるものですが、ページから確認することが出来ます。またこちらSNSなどで拡散することが出来ます。SNSからの流入は非常に強いものになります。

またこの時、そのプロジェクトがどれくらいの人に支援をされていてどのような状況にあるかは 初見で見た人に大きな影響を与えます。

考えてみてください。少し気になって見てみたプロジェクトがわずかな支援しか入っていなかったらしかもそれがもう終盤に近付いているなら きっとこのプロジェクトは成功しない と思うでしょう。成功しないであろう物に人は投資、支援をするはずがありません。

この準備期間を活かすために最初のスタートダッシュが肝心なことがここでもよくわかります。

実際の支援金額とパーセンテージ表記

Percentage data charts perfect for infographics. 10%, 20%, 30%, 40%, 50%, 60%, 70%, 80%, 90%

プロジェクトの達成度合いを測るときに皆さん使われるのはそのプロジェクトが目標としている金額に対しての達成具合のパーセンテージです。

とても単純なことですが、ここ実は重要です。

仮に目標達成金額を100万円としましょう。1万円の支援をいただきます。するとそれは1%を達成したことになります。しかし500万円だと0.2%です。見た目のグラフには反映をされません。今回のように1000万円だと0.1%になります。ただ1万円は変わっていません。1万円の支援を得ることでも大変なことです。

この点で開始前にリターンの内容と金額の設定を入念にすることをお勧めします。READYFORはmakuakeなどと違い商品販売ではなく寄附の側面が強くこの点をあまり考えられていないプロジェクトをよく拝見します。

それでも成功するのは今までの知名度や信頼そしてファンが多いのが理由だと思いますがせっかくやるのならコンテンツがしっかり充実している方が良いと思います。

②CF後、リターン事務 その他

リターン事務

いざ達成すると次に行うのがリターンの発送です。私はクラウドファンディングで最も重要なのはここだと思っています。支援金額がいくらであろうとそのプロジェクトに自身の大切なお金を寄付していただいています。

皆様にリターン以上のものをお返ししたいと考えました。そこで行ったのが感謝状のクオリティをいかにしてあげるかということでした。

お手紙を一枚ずつ書く

お礼のメール、お手紙など感謝を表す方法はいくつかありますが、私は迷うことなく手紙を考えました。この時代、プリントも容易となりどの方法を選択するかでそこに対して使う時間は大きく変わってきます。私が手紙を選んだ理由は単純です。それは嬉しいからです。

そして直筆がベストです。通販サイトで買い物をした時に手紙が同封されていることがあります。これは実に様々でパソコンで打たれたもの、パソコンで打たれたものに名前だけ直筆、全て直筆。

手紙を開いた時に受ける印象は全く違うものです。

支援者の皆様に喜んでもらいたい、そして何より感謝の意を伝えたいと考えました。煩瑣になるので1枚に収まるようにというルールだけを決めて手紙を送るタイミング(季節、状況)またその支援者のリターン、支援者との関係性 で自由に内容を変えて書いています。

メールはコピペすればいくらでも送れます。支援のアドレスに一斉送信すれば終了です。でも何か味気ない、この時代だからこそ手紙の意味合いが大きくなってきているように思います

ちなみに私は年賀状をもう出すことをやめました。年賀状には心がこもっていないと思ったからです。臨機応変にデジタルとアナログを使い分けています。

CF期間中に用意は出来る

リターン発送のタイミングは自身で決めることができます。その為、発送事務に追われるということはないと思います。期間中も支援の動向がわかるので仕入れなどの準備を並行して行うこともできるはずです。

達成すると支援者のデータをいただけます。エクセルのデータなので私はアクセスに変換をして自分の使いやすいようにして発送事務を行いました。

その他

リターンを発送して終了ではありません。特に今回のプロジェクトでは現在、工事中でありまだ完成もしていません。支援者は工事の進捗とまた完成を楽しみにしてくれています。

この進捗状況を逐一、ご報告するのも大事なことの一つです。

今回は修繕だけでなく社会に対して提案でもあったので私たちなりに今回の事業を総括して発表することを計画しています。それにつきまして 動画の制作を行っています。

チタンと文化財の今後について新たなモデルケースになりたいと考えています。

とりあえず現時点での総括

クラウドファンディングでは手数料として17%をREADYFORさんに支払います。この数字だけを見て高いと仰る方がおられますが、私はそれはクラウドファンディングの本質を理解していない発言だと思っています。

断言します。この手数料は妥当です!

達成すると、気が大きくなって なんで17%も 手数料なんだよ と思われる方も多いでしょう。しかし消費税の10%ははっきり言って けしからんですがこれは 正当かつ妥当なものだと考えます。

その理由は
本当に自分の力だけでこの金額を集めることは出来ましたか?

ということです。READYFORのサイトには多くのかたが日々、新しいプロジェクトを探しに来られます。これだけの多くの人に自分のプロジェクトを伝える手段を私たちは全員が持っているでしょうか?この目に見えない分を全く計算していないと言えます。

またクラウドファンディングは広報として非常に有用です。最悪、プロジェクトが成功せずとも多くの人に知ってもらえることになります。広報だけでも意味があるということです。達成をすれば手数料が発生しますが、失敗の場合は費用を支払う必要はありません。

しいて言うならば失ったものはそれに対して使った自分の時間くらいでしょう。しかしこれに費やした時間は自分の経験として有益なものだとは思いますが。

CFを終えて 広がるご縁

クラウドファンディングが終了したのが12月のこと、それからリターンの用意をはじめ、本格的に発送作業をはじめたのが3月。4月には全部のリターンの発送を終えることが出来ました。

今回リターンで朱印帖や拝観パスポートをご用意したのですがこちらを利用する支援者がお寺に来られています。資金を得るという一過性のものではなくてお寺のファンを増やしたいという思いがありました。クラウドファンディングはその時だけでなくその後、その効果を実感していただけると思います。またこのような支援者は別プロジェクトを行った際に私たちのことをすでに知っていただいているファンとして大きな存在となります。

READYFORさんのお話によると継続的にクラウドファンディングを活用して新しくプロジェクトを行っている人たちが多いとのことでした。

きっかけはクラウドファンディング、そこからよりお寺のことを知りたいと思った支援者の方たちが今は新緑の一休寺を愛でにお越しいただいております。

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